書評ブログ 死を扱う職業
- 作者: 三原ミツカズ
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2005/12/05
- メディア: コミック
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この本は、エンバーマーという珍しい職業を題材にしたコミックです。
エンバーマーとは、損傷した遺体の修復、感染症防止のための消毒、防腐処理、化粧などを行う人のことです。
元々、この職業は土葬の習慣のある欧米で発達しました。
近年日本でも、災害で損傷した遺体の修復や、海外にいる親族を呼び寄せる為に長期保存が必要な遺族の為ニーズが高まっていて、やっと日本で専門学校も設立されたそうです。
この物語は主人公、間宮心十郎と依頼者との話を1話完結で描いているのと同時に、ヒロインあずきとの関係や、心十郎の過去なども描かれています。
今回の第4巻では、心十郎とあずきとの出会いについてかかれていました。
個人的には今回の最終話が好きです。
ホスピス病棟にいる余命半年の女性から心十郎は生前依頼を受けます。
彼女は身寄りも無く、私の為に泣く人もいないので、最後は派手に、今まで着た事の無かった豪華なドレスを着て美しく死にたい、と言う申し出でした。
あまりにも直球すぎて何も返す言葉が無かった心十郎。
「人が1人亡くなって誰も泣かないなんて事があってたまるか。」
と彼は友人、恋路(れんじ)に語ります。
彼女の死後、心十郎はは祈るような気持ちで彼女の葬儀会場に向かいます。そこには…。
(後は、続きを読んでください。)
この本の作者はよくゴスロリとかの表紙で有名な人なので、人によってはこの人の絵は苦手と言う人がいるとおもうのですが、話としてはすごく面白いので1話でもいいから見て欲しいなーと思います。