闇を吸い込む

今週は、よくレイヤー嬢とよく食事に行く週でした。


そこで話になる話題といえば、近年暴走しているうちの掃除のおばさんについて。


家庭用集積所に事業所ごみを捨てようとするし、範囲外の仕事をしすぎて勝手に超勤しちゃうし、うちの備品を勝手に使ったり、逆に私物を勝手に持ってきて職場に使用したり…。


でも、そんな事以上に問題なのは、何度も改善して欲しいとお願いしても、言い訳めいたことを言ったり、嘘をついたりして全く従ってくれないこと。それから、この仕事の本来の担当者がレイヤー嬢であるのにだ、全く私にまかせっきりで口だけ番長な所です。


レイヤー嬢は食事中何度も、
「ぽんちゃんにまかせっきりで申し訳ない。自分が情けない」
と口癖のように言っていました。
「いや、いいよ。」
と私は何度も言っていますが、本音を言えば、そんな言葉以上に態度で示せと思います。


私は、何のために私は彼女に掃除のおばさんがしたことを報告してると思っているんだろう。
私が待っている言葉は謝罪ではなく、
「今度、私おばさんに言ってみますよ。」
という言葉なのに・・・。


・・・・残念ながら、気付いていないだろうけど。


正直もう限界です。
通常の仕事にまで回る頭が回らなくなってきています。
このままでは、自分の本来業務に支障を負いかねない。
来週から、他2人で少しでも何かやってもらうように考えなくては。。。


レイヤー嬢から掃除のおばさんや色んな人の話を聴き、
「ちょっとすっきりしましたー!!」
と屈託ない笑顔で、パスタを食べるレイヤー嬢と分かれた帰り道、ふとよしもとばななの「白河夜船」を思い出しました。


よしもとばななの初期の傑作「白河夜船」に、主人公の友人で人と添い寝をするバイトをしている女性が登場します。
性的なものは一切無し。
ただ、隣で眠るだけ。
悲しそうな顔で起きたらそっと抱きしめるだけ。


しかし、その彼女は
「隣で寝ていると、お客さんの夢の中の闇を吸い取っている」
という言葉をのこし、自殺してしまいます。
・・・実際のお話は、自殺された後の主人公と周囲の人たちの話な訳ですが。


私は今、レイヤー嬢にとって、闇を吸い取る役割をになっているようです。
でも、私の体の中で確実にその闇は侵食する。
心が闇で満たされる前に、何とか闇を払わなくては。


白河夜船 (新潮文庫)

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