どんな職業も大変なんだ

その昔、深夜にやっていて録画したのに見ていなかったのを久々に見ました。

主人公は、キャリア志向の娘で、有名大学を出て新聞記者になり父のような仕事のできる人になろうと日々戦っています。
そんな中母親が病気になり、尊敬する父親から
「仕事をやめて母の世話をしろ」
と命令されます。
しぶしぶ、父に従い母の世話をする娘。
娘は、母の「専業主婦」という暮らしを、金にならない無駄な仕事と軽く見ていました。
しかし、母とともに暮らし、慣れない料理や婦人会の集まりで協力したりする中、ずっと自分自身や父親を陰から支え続けた母親の偉大さに気付き始めます。
そして、仕事という名の下に家庭を顧みない父親に反発を覚えていきます。

ただの、娘と母の和解物語にテーマが留まらず、父が何故家庭を顧みなくなったかその苦悩も描かれていて、非常にリアルだと感じました。
母親役のメリル・ストリープの演技は素晴らしく、末期がんの演技は本当に死んでしまうのでは?と思うほどでした。
最後のミステリアスな死の部分は、きっと彼女が今まで我慢を重ねてきた恨みを晴らすためなのかな、と感じました。

印象的なシーンとしては、末期の母親が娘に、

「幸せになることは簡単な事よ。その手の中にあるものを愛するの。あなたにはいっぱいあるわ。」

と言っているところ。

仕事をしていると、1つでも新しい事を奪ってでも手に入れようと日々戦っている私達。
私達はたった1つでも手の中にあるものを愛しているだろうか、と自問自答しました。