本当は悲しく、嘘は切ないものなのかもね。


最近、ライトノベルづいてます。
20歳過ぎてからしばらーく読んでいなかったのですが、近年賞とか色々活躍している作家がライトノベル出身者である事が多い事からちょっと読んでみようかと思い、あらすじを読んで気になっているのを読んでいる訳です。


で、この本。
一言で言うと、「病んでる本」です。


まず一人称の小説なのに、主人公が悲しいくらい嘘つきです。
他人どころか、自分自身にも嘘をついているような場面があります。
だから、文章を読み進めなくては、これは実際の出来事なのか主人公のほら話なのか悩ましい部分があります。
「・・・・・・嘘だけど。」とか、地の文に入りまくってます。

一人称の小説の主人公は、読み手側が分かりやすいようにある一定の視点から語ることが多い中、それを逆手にとったような文章はジェットコースターのように話に揺さぶりをもたらします。
多分、嘘の割合が絶妙なんでしょう。


しかも、嘘をつくことによって嘘をつかざるを得なくなった主人公が受けたある事件の衝撃、それによる影響の深さが非常に良く浮かび上がってきます。
そして、嘘の中の本当が見えることによって、人間の矛盾な部分が見えるような感じがするのです。
そして、主人公の矛盾点は、多分、私の中にも在るような気がしてなりません。
・・・・・だめじゃん、それって私病んでるじゃん。


とりあえず、2冊まで読破。
あと、4冊読んだら改めて感想を。